笑ったときや鼻をひくつかせたときに、鼻筋の両側にシワができる「バニーライン」。とても愛らしい名前ですが、気になり出すとメイクでも隠しづらい厄介な悩みにもなりがちです。そんなバニーラインを目立たなくするのに効果的とされているのが、ボトックス注射。表情筋の動きをコントロールすることで、シワが刻まれるのを抑え、自然な表情をキープしながら気になるラインをケアします。このページでは、バニーラインへのボトックス施術の仕組みやメリット、受ける際の注意点などを詳しくご紹介します。
バニーラインを消す!
バニーラインができるのは可愛さもあり、表情の豊かさからチャームポイントの一つですが、それが深く刻まれ始めると老けが強調されるため消したい、出来ないようにしたいと言う方も多いはず。ここではそんなバニーラインの原因から解消法までをご紹介していきましょう。
バニーラインとは
バニーラインという表情ジワは笑った時や目を細めた時、顔をしかめた時などに、鼻背部に出来るシワのことを言います。このシワはウサギのキャラクター、バックスバニーを連想させることから、バニーラインと呼ばれています。
バニーラインの特徴
- 鼻の上から眉間、目の間にできる表情ジワ
- 年齢とともに深く刻まれ、深く・濃く変化していきます。
- 表情でできてしまうためコントロールができない
- 眉間を寄せてしまう癖があるとよりできやすい など
バニーラインの原因筋
バニーラインは表情筋の動きで皮膚が寄せられてできてしまうシワ。表情ジワが原因。
その原因となる筋肉は、鼻筋や上唇鼻翼挙筋。表情なので自然にできてしまうため予防もできない。シワを作らないようにするには筋肉の動きを止める以外に方法はない。そう言った意味でもボトックスは何より有効な手段である。
ボトックスによる根本的治療
ボトックスを注射するだけでどうしてバニーラインを消すことができるのか。
ボトックスの成分はボツリヌス毒素と呼ばれるタンパク質の一種。ボツリヌス菌じゃないので安心を。
あくまで毒素となる成分だけを利用した治療、注射した部分の筋肉や神経の電気的刺激だけを止めることができるので
バニーラインの原因となる筋肉(鼻筋や上唇鼻翼挙筋)に注射して動きを止めることで、皮膚が寄らない、結果的にシワができないので根本的な治療となる。
ただし、ボトックスの効果は永久的じゃない!
半年程度で効果が薄れるため、バニーラインが現れたら再びボトックス注射を受ける必要があります。
結果に満足できているなら継続的な治療がおすすめ。
治療の流れ
バニーラインのボトックス注射を受ける場合の実際の流れをご案内します。
Step1カウンセリング
カウンセリングで治療の適応、効果の有無、ボトックス注射のリスクなどについて医師から細かく説明を受けます。注入場所や使用する薬剤の単位量についても確認しておきましょう。また、具体的な料金もしっかりと聞いておくことも大切です。
Step2デザイン
筋肉の走行をチェックし、バニーラインが消える適切な位置を確認して印をつけます。このデザインの位置に注射するためデザインは何より重要なポイントです。
Step3ボトックス注射
ボトックスを注射します。注射する位置は左右対称の場合もあれば非対称の場合もあります。筋肉の走行は人それぞれですので違っていてもおかしくはありません。注射の時間は数分で終了します。
痛みですが、針を刺した痛みを一瞬感じると思いますが、苦痛となるようなものではありませんし、痛みが持続すると言うこともありません。
注入範囲によっても違いますが、バニーラインはわずかな位置のずれで表情に大きく影響しますので、注射後は少し休むことを推奨するクリニックが多いです。
Step4継続治療
バニーラインの筋肉の動きは概ね半年程度止まりますので、効果に満足いくようでしたら、筋肉の動きが始まりだしたら継続的な注入をお勧めします。
治療後の注意点
ボトックスは注射するだけなので大掛かりな注意事項はありませんが、治療直後を含め日常生活の注意事項をご紹介します。
- 施術後は、顔をこすったり、マッサージしたりするなどの刺激はしないこと。
- 施術当日はサウナや激しい運動、飲酒など、血行を促進するようなことは禁止。
- ボトックス注射に用いる薬剤の胎児に対する安全性はまだ確認されておりません。そのため、ボトックス注射の施術を行った後は、女性は2回の月経を経るまで、男性も3カ月は避妊する必要があります。
- ボトックス注射は、アレルギーの可能性がある方など、一部の方には注射できないことがあります。
治療のメリット
バニーラインへのボトックス注射は確実な効果があります。もちろん、体質的にボトックスへの耐性がある場合を除きますが、そんな方はごく稀なケース。ほぼ全ての方に効果が認められると言って良いでしょう。そんなバニーラインの治療のメリットをご紹介します。
治療が簡単
とにかく治療が簡単。筋肉の走行状態に合わせてボトックスを注射するだけ。治療時間もわずか数分で痛みもほとんど感じることはないでしょう。注射直後に効果はありませんが、通常48時間以降に効果が現れますので鏡を見てその効果に笑顔が生まれます。
効果が確実
ボトックスに耐性のある方もお見えになりますが、数万人に一人という確率であり、ほぼ全ての人に効果があると考えて良いでしょう。
周囲に気づかれることがない
注射すると言っても希釈したボトックスを1箇所あたり、0.1〜0.2ml程度注射するだけ。腫れや痛みを感じることなく、「えっ、終わったの?」って感じで治療が完結します。治療後からメイクもできるので家族にすらバレることなく治療ができるのが特徴の一つです。
治療のデメリット・リスク
手軽さ故のボトックスですが、筋肉の動きを止めることによって別の変化が生まれてしまうということは十分に考えられます。バニーラインへのボトックス注射によるデメリットをご紹介しましょう。
内出血
注射という行為は内出血を絶対に防ぐということはできません。もちろん目に見える位置に血管があれば避けて注射しますが、皮下の血管というのは表面に見えないことが多いもの。注射で傷つけてしまい出血してしまうことは十分起こりうる問題です。
でも安心してください。内出血は通常、2、3日で消失しますし、万一出てしまってもメイクで十分隠すことができます。ですので内出血を過度に心配する必要はないでしょう。
表情を変えてしまう
ボトックスで多いトラブルが表情の変化です。もちろん医師は表情の変化を引き起こさないよう十分考え治療しますが、完全に防ぐということは不可能に近いでしょう。筋肉の動くが止まるということは大きな変化はなくても少しは変化が出てしまうものです。
新たなシワの出現
ボトックスのリスクで表情を壊してしまうのと同じように多いリスクが、別の部分に新たなシワが出現してしまうということ。今まで動いていた筋肉の動きを止めることで周囲の筋肉の動きが代償的に動くことも少なくありません。その場合、想定外の部分に新たなシワが出てしまうことがあります。
バニーラインボトックスの料金
バニーラインのボトックス注射の料金は、自由診療なので美容クリニックで差が大きく、数千円というクリニックから10万円近い料金設定のクリニックまであり、実際にどれくらいの価格が適正なのか、標準的なのかというのはよくわかりませんよね。バニーラインで使用するボトックスに費用を考えても5万円以下というのが妥当な金額ではないでしょうか。
料金の幅には使用するお薬の種類によっても違います。韓国製やヨーロッパのA型ボツリヌス製剤は比較的安価で入手できるので、低価格で治療が受けられるクリニックなどはそういった薬剤が利用されていることが多いです。もちろん、安全面においては大きなリスクはありませんが、国内で承認されていませんので万一というリスクの際には保証はありません。安価な製品を使うということはそのようなリスクも頭の片隅に入れておく必要があるでしょう。
クリニック選びのポイント
ボトックスは、しわ取りや小顔効果など美容目的を中心に広く利用されている治療です。でも「どこで受けても同じ」というわけではありません。当然ですが、医者の技術・経験、クリニックの信頼性・安全性、アフターケアの充実度など、さまざまな要素が治療の満足度、安心度につながるものです。
さらに言うならネット情報を信頼してはいけないと言うこと。やはり自分でクリニックに行きカウンセリングを受け、その上で感じる判断はトラブルのリスクを格段に少なくしてくれます。ネットやSNS情報を鵜呑みにするのではなく、ご自身で医師と向き合って判断する、その手間は絶対に省かないで下さい。ここでは実際にクリニック探しをする際に「納得感」「安心感」を得られる具体的なポイントをまとめましたので是非参考にしてみて下さい。
CHECK!医師の経験をチェック
専門医資格や学会所属
美容外科や皮膚科の専門医資格を持つかどうかチェックしましょう。たとえば、日本美容外科学会や日本美容皮膚科学会などの学会に所属し、専門医を取得している医師は、一定の研鑽を積んでいると考えてよいでしょう。
ボトックスに関しては、メーカーが主催する認定セミナーやトレーニングを受けている医師かどうかもポイントです。ボトックス製剤のサイトに認定医の一覧もあるため参考にすることもよいでしょう。
カウンセリング時に実績を聞く
ボトックスの施術件数や、どれくらいの年数施術を行っているかなど、具体的な経験を質問してみましょう。経験豊富な医師は、適切な注入部位や量の判断力が高く、副作用リスクの低減や仕上がりの自然さに期待できます。
CHECK!使用する製剤の確認
正規品の使用
日本国内で厚生労働省に承認されたアラガン社製をきちんと使っているか確認しましょう。海外輸入で安価だけれど認可を得ていない製剤が使用されているケースには注意が必要です。
製剤の管理・保管体制
ボトックスは温度管理が重要です。低温保存が必要な製剤なので、適切な保管環境があるクリニックかどうか、カウンセリング時に聞くのもよいでしょう。
CHECK!カウンセリングの丁寧さ
リスク説明の有無
ボトックスは比較的安全性が高い治療ですが、過剰注入による表情の違和感や、麻痺の範囲が広がることなど、リスクや副作用についてもしっかり説明してくれる医師を選びましょう。デメリットやダウンタイム、稀に起きるリスクまで隠さず説明してくれる姿勢は重要な安心材料です。
希望とゴールのすり合わせ
顔のどの部分をどうしたいか、しわをどの程度まで軽減したいか、自然な表情を保ちたいかなど、患者の要望をきちんと聞いてくれるかが大切です。単に注入するだけでなく、悩みや理想のイメージをくみ取りつつプランを提案してくれるクリニックのほうが、仕上がりに納得しやすいです。
CHECK!アフターケア体制の充実
万一のトラブル時の対応
注入後に万が一トラブルが発生した場合、追加料金なしで診察や修正に対応してくれるかどうかを確認しましょう。アフターケアの体制が整っているほど患者にとっては安心です。
経過観察やフォローアップ
ボトックスは数か月で効果が薄れてきます。定期的に施術を受ける場合の割引制度や、その後の状態をチェックしてくれるフォローの有無も重要です。長期的な視点でケアを行う姿勢は、患者との信頼関係にも直結します。
よくあるご質問
バニーラインに対するボトックス治療が気になるけれど、「どんな副作用があるの?」「痛みは?」「どのくらい効果が続く?」といった疑問をお持ちの方も多いかもしれません。ここでは、施術前に知っておきたいポイントをQ&A形式でわかりやすくまとめました。ぜひ目を通していただき、安心してバニーラインのケアに取り組んでみてください。
- そもそもバニーラインってどういうシワ?
- バニーラインとは、笑ったり鼻をすするときなどに、鼻筋の両側にできるシワのことです。表情筋が寄ることで皮膚が折り重なるようにシワができるため、意識していてもなかなかコントロールしにくいのが特徴です。
- バニーラインをボトックスで改善する仕組みは?
- バニーラインを引き起こす原因となる表情筋の動きを一時的に抑制することで、シワが刻まれにくくなります。過剰な筋肉の収縮を緩和するので、笑ったときにもシワが浅く、目立ちにくくなる効果が期待できます。
- 注射時や施術後の痛みはありますか?
- 施術時はチクッとした痛みを伴うことがありますが、通常は我慢できる範囲です。また、施術後に大きな痛みが続くことはまれで、腫れや赤みが出たとしても数日で引いていく場合がほとんどです。
- 効果はいつから実感でき、どのくらい持続しますか?
- 施術後、早い方では3日ほどで筋肉の動きが弱まり、シワが目立ちにくくなったと感じられます。持続期間は個人差がありますが、おおむね3~6ヶ月が目安です。効果を持続したい場合は、定期的な施術が推奨されます。
- 副作用や注意すべきことは?
- 大きな副作用が起こることは稀ですが、まれに周辺の筋肉に影響が出ることで不自然な表情になったり、内出血が生じたりする可能性があります。施術を行うクリニックの医師と十分にカウンセリングを行い、施術後のアフターケアや注意点も含めて納得したうえで受けるようにしましょう。