「もう少し鼻が高かったら…」、「もうちょっとここがふっくらしたらいいのに…」なんて、鏡を見るたびに思うことはありませんか? そんな悩みを一瞬にして解消できるのがフィラーと呼ばれる注入治療。最近は、しわやたるみの改善だけでなく、鼻筋やあごのラインをほんの少し整えるプチ整形を選ぶ方、増えています。
それって「ヒアルロン酸注射」じゃないの? ヒアルロン酸注射とは何が違うの?と疑問に思う方も多いはず。ここではそんなフィラーについて、フィラーの特徴やメリット・デメリットを詳しくご紹介しています。あなた自身に合ったフィラーを見つけ、あなたの想う美しさを叶えてみませんか。
フィラーとは
フィラーとは、「埋めるもの、補填」という意味の言葉で、ほうれい線やシワなどの溝や凹みを埋めたり、鼻や顎などの形を整えるために何かしらの薬剤を注射で埋める治療の総称を言います。ヒアルロン酸注射のこととお考えて良いです。ヒアルロン酸注射以外にもコラーゲンやレディエッセなどさまざまな注射剤を用いる治療の総称をフィラーと呼んでいます。
どんなことができるのか
フィラーってどんなことができるのか?フィラーは埋める、補填する治療ですから、鼻の高さや顎の形、こめかみの凹みやほうれい線、マリオネットラインなどさまざまな悩みを解消させることができます。
- 鼻の形を変える
- 鼻筋を通す
- 顎を出す
- ほうれい線を消す
- シワを消す・薄くする
- こめかみの凹みを解消する
- 目の下のたるみを解消
- 頬の高さを調整
- 鼻を高くする
- 顎の形を変える
- 顎先を尖らせる
- マリオネットラインを消す
- 頬をふっくらさせる
- おでこを丸くする
- 目の下のクマを取る
フィラーの種類
フィラーで使われている注入剤には下記のように数種類のタイプがあり、用途や注入場所によって使い分ける必要があります。また、製品それぞれの吸収期間と言うものも違ってきますので理解しておく必要があるでしょう。
ヒアルロン酸製剤
フィラーで最もスタンダードなのがこのヒアルロン酸注射です。誰もがプチ整形と想像すると一番最初に思い描くと思います。アレルギーの心配はほとんどなく極めて安全性も高いので誰でも安心して治療を受けることができます。また、ヒアルロン酸製剤にはヒアルロン酸分解酵素があり、万一、トラブルを引き起こしても分解酵素を使用し、直ちに取り除くことができるのもヒアルロン酸注射の特徴の一つです。
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カルシウムハイドロキシアパタイト(Radiesse® / レディエッセ)
### 概要
– 骨や歯の主成分である「ヒドロキシアパタイト」の粒子をゲル状のキャリアに分散させたフィラー
– ブランド名「レディエッセ(Radiesse)」で知られています。
### 特徴
– **持続期間**:1年~1年半程度
– **吸収性**:骨の成分に似ているため、注入後はゆるやかに分解・吸収される一方、コラーゲン生成を促進する作用がある
– **メリット**:リフトアップ効果が比較的長く続きやすい、コラーゲン増生作用により自然な質感を得られる
– **デメリット**:ヒアルロン酸のように分解酵素で溶解できないため、修正が難しい
ポリ-L-乳酸(Poly-L-lactic acid)フィラー
### 概要
– 商品名「スカルプトラ(Sculptra)」などで知られている合成ポリマー由来のフィラー
– もともとは医療用糸などでも使用されており、体内で徐々に分解されていきます。
### 特徴
– **持続期間**:注入を数回繰り返すことで、1~2年(個人差あり)
– **作用機序**:コラーゲン増生を促進し、時間をかけてハリやボリュームを改善
– **メリット**:しわやたるみを徐々に改善するため、自然な仕上がりになりやすい
– **デメリット**:即効性が低く、効果実感までに数週間から数ヶ月かかることがある
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PMMA(ポリメチルメタクリレート)フィラー
### 概要
– アクリル樹脂の一種であるPMMAを微粒子化し、コラーゲンと混ぜた製剤
– アメリカでは「ベラフィル(Bellafill®)」などの商品名で展開されています。
### 特徴
– **持続期間**:半永久的とも言われる
– **作用機序**:PMMA粒子が組織に留まり、周囲をコラーゲンが取り囲むように形成される
– **メリット**:長期的な効果が期待できる
– **デメリット**:いったん注入してしまうと分解酵素での除去はできず、修正が困難
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コラーゲンフィラー
### 概要
– かつては主流だったフィラーのひとつ
– 動物性コラーゲン(牛由来、豚由来など)やヒト由来コラーゲンを使用するケースもある。
### 特徴
– **持続期間**:数ヶ月ほど
– **メリット**:生体親和性が高い
– **デメリット**:動物性コラーゲンの場合、アレルギーリスクがやや高め、最近ではヒアルロン酸の普及により使用頻度は減少
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自家脂肪注入
### 概要
– 腹部や太ももなどから自身の脂肪を採取し、遠心分離機で不純物を取り除いた上で、顔やバストなどに注入する方法
– フィラーというよりは「自身の組織を使った移植」ですが、同様の目的(ボリュームアップ)で行われます。
### 特徴
– **持続期間**:定着した脂肪は半永久的ともいわれるが、定着率は個人差大
– **メリット**:アレルギー反応のリスクがほぼない、広範囲のボリュームアップが可能
– **デメリット**:採取部位への負担やダウンタイムが必要、吸収率(生着率)が個人差ある
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## 7. その他・新しいフィラー
### 概要
– 今後も新しい素材や製剤が開発されており、「より長持ち」「より安全性が高い」「より自然な仕上がり」などを追求した製品が研究・製造されています。
### 特徴
– **加水分解コラーゲン**や**ヒアルロン酸+複合成分**など、多様化が進んでいる
– まだデータが少ない製品もあるため、適切な評価や専門医による判断が重要
一口に「フィラー」といっても、主成分や特徴、持続期間はさまざまです。大きく分けると以下のように分類できます。
1. **ヒアルロン酸**:最も一般的で、安全性と修正のしやすさが魅力
2. **カルシウムハイドロキシアパタイト(レディエッセ)**:コラーゲン増生作用があり、やや長持ち
3. **ポリ-L-乳酸(スカルプトラ)**:徐々にコラーゲン増生して自然な仕上がり
4. **PMMA(ベラフィルなど)**:半永久的に持続するが修正困難
5. **コラーゲンフィラー**:使用頻度は減っているが一部でまだ利用
6. **自家脂肪注入**:自分の組織を使うためアレルギーのリスクが低い
7. **その他の新しいフィラー**:各社が安全性や持続性向上を目指し開発中
施術を検討する際は、それぞれのフィラーの**メリット・デメリット**や**持続期間**、そして自身の目的やライフスタイルに合うかどうかを十分に考慮することが大切です。また、医師の技術力や専門性、施術経験がとても重要ですので、カウンセリングではリスクやアフターケアについても詳しく聞いてみましょう。
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